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#67 センスのあるPR戦略

前回のマガジンでは、センスのあるブランディングについてご紹介しました。



まだ読んでない方はそちらをご覧いただいてから本マガジンを読んでいただきたいです。



センスのあるPR戦略とは、SNS・WEB・店舗において



一貫性を持っていることが大前提としてあります。



ではどうやったら一貫性を持って、ブランドをPRできるのか。



今回のマガジンは、商品を作った時に世に拡散させるのに必ず必要となるスキルです。



何度も読み返して定着させましょう。




目次

1.センスのあるPR、センスの無いPR

2.PR戦略のフレームワーク

3.デザインの力

4.顧客を育成する




1.センスのあるPR、センスの無いPR




センスのあるPRとは、顧客を世界観に引き込み



プロダクトの魅力にも虜とさせ、



自然と第三者にも勧めてしまうのがセンスのあるPRです。



今回は、

・ターゲット

・ファン化

・一貫性

・クリエイティブ

・顧客とのつながり



の5つの視点で、PRを解説します。



<センスのあるPR>



・ターゲット


どのような顧客層をターゲットにしているのかを明確にし、


それに基づいてメッセージをカスタマイズしています。


そのためどこの誰に響くのか、戦略的に誘導しています。


SENSE Academyの「ブランド計画書」の”カスタマージャーニーマップ”にて


詳しくお話ししておりますので、深掘りたい方はそちらもご覧ください。


※SENSE AcademyはVisionary/Professional限定コンテンツです。



・ファン化


PRが優れているブランドは、


ファンにさせる、ストーリーテリングがとっても上手です。


ブランドや製品に関連する魅力的なストーリーを作り出し、


それを顧客に伝えることで感情的に虜にさせます。



・一貫性


メッセージやビジュアルが一貫しており、


ブランドのアイデンティティが明確に伝わります。



・クリエイティブ


独自の視点や斬新なアイデアを積極的に取り入れ、


他のPR戦略とは一線を画しています。



・顧客とのつながり


顧客との双方向のコミュニケーションを重視し、


お客様のフィードバックを積極的に取り入れます。


しかし、一貫性は保ちつつフィードバックは吸収されるため


益々魅力のあるブランドが構築されていくのです。





<センスの無いPR>


上記とは反対のことが起こってしまうのが、センスのないPRです。



一貫性がなく、見るたびに世界観が違う。



デザインが洗練されていなくて独自性が無いなどです。



また広告の打ち出し方、コピーが世の中に出しても大丈夫なものなのかも精査する必要があります。



センシティブな広告の場合は、最新の注意を払う必要があります。



2017年にある有名なモデルが出演した、飲料水のCMは多くの波紋を呼びました。



CMの内容が人種差別で問題となっていたシーンに似ているとして、



CMは打ち切り、モデルはバッシングを受けることとなりました。



勘違いをさせてしまったとして、ブランドより謝罪はありましたが



指示に従っただけのモデルも叩かれてしまい、精神的にも詰められてしまいました。



このようにPRの戦略を打ち出して、顧客がどう思うかまで



マーケターは明確にする必要があります。





2.PR戦略のフレームワーク



下記はSNSで広告を打つときに可視化する、フレームです。



これらを可視化することで、戦略を組んで方向性がブレないように



本来の目的に戻ることができます。

広告の目的

この広告で何が共有できるのか

ターゲット

共感してもらえるのは誰か

バイイング/プロポジション

人によって違う価値

共感インサイト

消費者は何に共感する

トーン&マナー

共感されるエモーショナル要素

購買動機

商品を買った理由は明確か


7senseを例に、フレームを埋めてご紹介します。



以前、7senseでは広告を配信しました▼

































その際に、誰にどのように届けるかまで



可視化していたシートがあるので、公開します。

広告の目的

この広告で何が共有できるのか

7sense認知拡大/ライフスタイル、仕事に置いてセンスを磨きたい方向け

ターゲット

共感してもらえるのは誰か

海外思考があり、毎日忙しい方

バイイング/プロポジション

買う人にとっての価値

唯一無二の自分らしいセンス

共感インサイト

消費者は何に共感する

センスを身につけた方がいいのは知っているけど、後回しにしてしまう自分に気づく

トーン&マナー

共感されるエモーショナル要素

パリで撮影を行い、日本だけでなく海外のセンスも吸収発信できるところだと伝えられるムービー

購買動機

商品を買った理由は明確か

自分を変えたい。センスを活かして日常生活と仕事を豊かにしたいと思っていただけるような広告に。


このように可視化することで、



失敗しない広告を打つことができます。



実際にこの広告を知って入会してくださった方は、



全体の約25%という結果でした。



PR(広告)の狙いと、顧客の行動イメージを洗い出すことで



次はTODOが見えてきます。



・海外での撮影

 Lロケーション選定

・英語と日本語のテキストムービー

 L文言の内容

    ・

    ・

    ・

    ・

などなど。



あとはそのTODOに沿って、撮影と準備をしましょう✨







3.デザインの力





ロダクトデザインを変えたら、売り上げが2.3倍になることはよくあることです。



それくらいデザインの重要性は重視されています。



例えばスーパーで、ドレッシングを選ぶとき、



食べたことないため、価格が同じようなものの



選ぶ基準はパッケージだと思います。



このように、ものを知らない人にいかに情緒的価値を



見出せるかがキーとなってきます。



今回は新規商品でデザインが鋭くバズったブランドと、



商品をリデザインして売り上げが伸びた2つの事例を紹介します。




◼︎パナソニック/ラムダッシュ パームイン


panasonic.jpより引用


みなさんはこちらのシェーバーをご存知ですか?



パナソニックが発売した、「ラムダッシュ パームイン」は、



発売から2ヶ月で想定の10倍である、1万5000台以上売れたヒット商品です。



この商品は、コロナ期間にパナソニックの社員の方が思いついたもので



ある一定層の方は、シェーバーを使う際グリップを使っていないというデータがあり、



そこから開発がスタートしたそうです。



デザイン面では、「洗面台においた時の違和感をなくす」



を掲げ、海水から抽出したミネラル成分配合の複合財を使ったりと、拘りを詰め込んだそうです。



石のような佇まいを演出したデザインで、広告のコピーにも余白がうまく使われて



非常に目をひくコンセプトとなっています。



機能面でも日本刀の素材を使ったりと高く評価されている商品です。



panasonic.jpより引用





◼︎ファミリーマート PB(プライベートブランド)


family.co.jpより引用



ファミリーマートが発売した、アパレルが空前の大ヒットを起こしています。



ヒット商品の靴下は、1500万足を突破し、



8人に1人が履いている商品とも言えます。



デザイナーには、リオオリンピックのセレモニー衣装を手がけた



落合宏理氏が手がけており、彼はファミマのロゴに頼らず



ファミマらしさを出せる商品を作ったと述べています。



またカラー展開も豊富で、カラーは適当に出しているのではなく



季節や情勢によって変わるユーザーの心理を分析して、



商品開発をしているそうです。



例えばコロナが落ち着いてきた時は、ネオンカラーを発売。



春前の1月頃には、春が待ち遠しくなるピンク色と若草色を発売したところ



黒色の商品を上回り、一位になったそうです。



デザインの力でヒット商品を生み出したファミマ。



2023年11月にはファッションショーも行い、ファッション業界を



騒つかせています。



vogue.co.jpより引用



広告を無理やり打たなくとも、デザインの力がPRしてくれる



プロダクトも多く存在します。






4.顧客を育成する



顧客を育成する。とは、企業が狙った行動をお客様にしてもらう。ことです。



簡単な例で言うと、



<企業>

拡散してほしい!

<PR戦略>

インスタグラムに投稿してくれたら300円OFF


などです。



上記の方法ですと、安くなることを目当てに



商品のファンでない人も来てしまうため、



センスのある戦略が必要となります。





AISAS(アイサス)



みなさんはAISASという顧客行動モデルを知っていますか?



PRの戦略が上手くいっている人は、この顧客行動を理解して



意図的に広告を売っています。




▼消費者行動

A→I→S→A→S



A:注意・認知

テレビやSNS、口コミなどで知る


I:興味・関心

私もやってみたい!と思う


S:調査

どのようなものなのか、ネットで検索する


A:行動・購買

商品を購入


S:共有

SNSや、友人にシェアする



顧客の行動に目を向けて、一つ一つのフェーズで策を打つ必要があります。



例えば、家具屋さん。


A:注意・認知

SNSで素敵な家具屋さんを見つける


I:興味・関心

自分好みで欲しい感情が芽生え始める


S:調査

インスタグラムやネットで、他の家具と合わせて調べる


A:行動・購買

購入する


S:共有

部屋がおしゃれになり、使い心地もよくて

SNSにアップする。



家具を買うまでの消費者行動の一例です。



上記の行動の際、企業が戦略的にPRしている一例です▼


※表は7senseのマーケターが作成したものあり、必ずしもこの戦略が成功するといったものではありません。



このように、こちらから道を用意して顧客の行動を誘導します。



ロールモデルとなる顧客をたくさん作ることで、



何が刺さり、何か刺さらないかも肌でわかるようになってきます。



そうすることで、なんとなく広告を打って失敗してしまう。



ということが防げるようになります。








まとめ


センスのあるPRはターゲットの明確化、ファン化、一貫性、クリエイティブ、顧客



とのつながりをきちんと意識しています。



またPR戦略は、広告の目的、ターゲット、バイイング/プロポジション、



共感インサイト、トーン&マナー、購買動機を可視化し、



戦略的にアプローチできるようにします。


デザインの力はプロダクトの価値を高め、売り上げに大きく貢献してくれます。



顧客育成はAISASモデルを用いて、顧客行動の各フェーズで



効果的なPR戦略を練っていくことで他者と差別化が図れるブランドとなります。







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