美術鑑賞は、観察力や分析力、言語化力、創造力、思考力など、様々な力を養う効果があります。
同時に、解釈力や判断力を中心に脳のトレーニングにもなるため、日常生活や仕事の場面で、
即座に良い決断ができるようになったりもします。
また意外と知られていないですが、美術鑑賞は健康にも良いとされており、
イギリスで行われた研究では芸術鑑賞を数ヶ月行った人とと、
そうでない人では死亡率が低いという結果が出ています。
今月はそんな様々な効果のある、芸術鑑賞について深掘りしていきます。
今回のマガジンでは、様々なセンスを吸収できる美術館でも
「美術館は好きだけどどうやって楽しんだらいいのかわからない」という方にも
ぜひ読んでいただきたいマガジンとなっております。
目次
1. 美術鑑賞で得られる効果
美術鑑賞は見る人の心や精神に深い影響を与えています。
その効果は、単なる視覚的な楽しみだけでなく精神的・感情的・知的な側面にも現れます。
美術鑑賞がもたらす様々な効果を考察してみましょう。
< 感性の豊かさの向上 >
美術作品は、主に作家が自らの感情や思想、時代背景を反映しています。
そのため美術鑑賞を通じて、鑑賞者は作品に込められた情緒やメッセージを感じ取ることができます。
作品の説明を読む前に、10分間自分で考察を立ててみましょう
友人と来ている方は、自分の受け取り方と友人の受け取り方を共有してみてください✨
同じ作品なのに全く違う意見が出てくることがあります。
そして、作品の説明を読んだらまた違う解答が...なんてこともあります。
またそこから、作者の考えを考察して行ったりしていくと
いつも触れない脳みそを大きく動かすことができます。
日常生活で凝り固まった頭をほぐすことで、
ストレスの緩和や意欲の向上に繋がっていくため、
美術館に行った際は作品を見るだけでなく、緩く頭を動かしてみましょう。
< 観察力向上 >
絵画や彫刻を鑑賞する際に、作品の構図や色彩、筆致など
細部にわたる要素を注意深く観察することで、日常生活においてもより細やかな観察力が身につきます。
また日本人は最後の1mm単位で手抜かない性格で、海外の人からよく褒められます。
細部に拘るのは素敵なことなので、手に職でない方もこのスキルを身につけておくのも良いと思います。
< 創造性の刺激 >
美術作品は、作家の創造力の結晶です。
様々な表現手法やアイデアが凝縮されているため、もちろん鑑賞者自身の創造性が刺激されます。
新しい視点やアプローチを得ることで、自己表現の幅が広がり、
クリエイティブの仕事をしている方は、多くインスピレーションを受けることができます。
クリエイティブな仕事をしている方がよく行かれる人が多いのは、
このような理由の方が多数いるのではないでしょうか。
2. 鑑賞するときのポイント
< 自分の直感を養う >
前述でも紹介した、アートを見た際の"直感"は
自分が素直に湧き出てくる感情です。
日々クリエイティブから少し遠いお仕事をされている方は、
新しい自分に出会えて気分がしてワクワクしますよね✨
「何を見てワクワクしたのか、なぜこの絵が好きなのか。」
この自問自答は、成功されている経営者の方々も行い、大切していると言われています。
分析や数値ではなく、「自分の感情」を言語化することによって
ビジネスの場面でもアウトプットができるようになります。
< お気に入りの作品・作者を見つける >
美術館の有名な絵は、最後ポストカードとして売っているところを見受けます。
そこで自分の好きだと思ったものを買って、毎日見えるところに置くことで
思い出にもなりますし、モチベーションにもつながるのではないでしょうか。
私も趣味ポストカード集めなので、自分のお気に入りの作品を集めて
収集するのも楽しい趣味の一つにもなりますよ✍️
3. 美術鑑賞を通してセンスを養う
芸術作品を通して、センスを高める方法をご紹介します。
美術館に行っても、ただみて終わってしまう・・・そんな人に是非読んでいただきたいです。
< 事前知識の習得 >
美術館を訪れる前に、展示されている作品やアーティストについて基本的な知識を身につけておきましょう。
作品の背景や制作の背景、アーティストの生涯などについて事前に調査しておくことで、
作品をより深く理解し、鑑賞する際の視点が広がります。
知識がない状態で見るのと、情報を習得した上で見る作品は180度違うので、お勧めします。
例えば、草間彌生さんの有名な作品。みなさんはどのような印象を受けますか?
何も知らない状態だと、
フォルムがかわいい。カボチャ?など見たままの直感が出てきますね。
しかしこの作品は、草間彌生さんが昔から苦しめられてきた、統合失調症の際に見えた
「幻覚」なのです。
本人は、世界と自分の中で無限に広がる水玉の世界をアートに落とし込みました。
これにより、美術館で展示されるだけにとどまらず、
Louisvuittonとのコラボ作品や、ロンドンのHarrodsとのコラボも実現しました。
幻覚に苦しめられている時は、自殺を何度も考えていたそうですが
アートで乗り越え、このような功績を残しているのは日本人として、
本当に素晴らしいお方だと思います。
このように、作者の生い立ちやアートの意味を知ることで
見え方が変わったり、勇気をもらえたりと最初に出てくる直感とは、大きく変わってきます。
< 多様な作品に触れる >
美術館ではさまざまなジャンルや時代の作品が展示されています。
自分が特に興味を持っているジャンルだけでなく、新しいジャンルや時代の作品にも積極的に触れてみましょう。
それにより多様な考えに触れることができ、多角的な視点を養い自分の考えの幅も広がります。
また忙しい人はネットでもアートに触れることができます。
ニューヨークのメトロポリタン美術館では、ウェブサイトで約40万点の作品をダウンロードすることができます。
またピンタレストなどのもアプリでも、色んなアートに触れることができるのでオススメです。
4. 私の心に響く芸術作品
最後に私の心に響く芸術作品についてご紹介します。
私の美術館の楽しみ方は、
「今日見た中で、どの作品を家に持って帰りたくなったか」を基準にした楽しみ方をします。
人だかりになっている、有名な作品だけではなく
自分の心だけに刺さった作品も探し、なんでその作品が心に響いたのか
帰り道友人と話しながら帰るのも、新しい楽しみかたの1つにもなりますよ。
そんな私の、心に響いた作品を2つご紹介。
まずは、お王道のParisのオランジュリー美術館のモネの睡蓮。
印象派の先駆者でもあるモネの作品は、まるでその作品に入り込んだようなリアルさと迫力。
印象派とは、現実世界のものをありのまま表現するという作品ですが、
絵の具を混ぜない作品づくりが特徴なのです。
近くで見れば見るほど、どのぐらいキャンバスに筆を置いてこの作品を作り上げたのだろう。
本当に息を呑む作品でした。
2つ目は、美術作品とは少々かけ離れますが、
ルーブル美術館のナポレオン3世の当時の家を再現した空間。
まるで、椅子に貴族たちが座っているのが見えるぐらいの迫力で、
行った人にしか伝わらない部分が多い、そんな空間でした。
天上の高さも、ラグの大きさも、ゴールドの光具合も、
心に響いたというか、心に残った作品でもありました。
今回は、海外編をシェアしましたが、
日本編の美術作品もまたシェアしますね♪
まとめ
美術館での鑑賞のセンスは、経験と知識を積み重ねることで養われます。
常に好奇心を持ち、新たな作品に触れることで、より豊かな鑑賞の知見を得ることができると思います。
是非みなさんの、オススメの美術館についてもInstagramで教えてください✨
Comments