目次
-コンセプトメイキングとは
-身近にあるコンセプト
-自分自身の価値に目を向ける
前回のMagazineにて、
「自分自身を拓く、セルフブランディング」
というタイトルで、
価値をアピールするための手法である、
セルフブランディングを紹介いたしました。
前回も少し触れましたが、
「価値のない人なんていない」ということ。
そして、価値がないのではなくて、見つけられていない。
または、価値を分析できておらずに、どの部分を強化して、
どのようにアピールしたら良いか、が分からないままになっている方が多いのではないか、ということについて。
「自分自身の価値はこれ!」と声を大にして、発することはとても難しいことで、
私自身も、時には迷い、また、常に人は変化していくことを念頭に置いて、
今の自分を見つめる時間を取るようにしています。少し前置きが長くなりましたが、
今回のテーマは「自分の価値に目を向ける」です。
そのための手法として、コンセプトメイキングについて触れたいと思います。
コンセプトメイキングとは
そもそも、コンセプトメイキングとはどんなものでしょうか。
セルフブランディングの文脈において、コンセプトメイキングとは、
セルフブランディングのひとつ下のレイヤーであるもの、と、私は考えています。
図を見ていただくと分かりやすいのですが、どんなもの、人、をブランディングするにしても、
この三つのレイヤーは連続的な関係で、欠かせないと考えてます。
コンセプト、という言葉を辞書で引くと、『全体を貫く基本的な観点・考え方』とあります。
辞書の言葉は、どんな事象にも置き換えられるように、抽象度の高い言葉で表現されている気もしますが、
今回の、セルフブランディングにおけるコンセプトの定義は、
自分自身の様々な価値を、余すことなく複合的に捉えて、(全体を貫く)どう在るのか、
という方向性のことを指す、(観点・考え方)
ということではないかな、と思います。
身近にあるコンセプト
このMagazineを執筆するにあたって、リサーチをしていたところ、
すごく面白かったのが、様々な企業や、プロダクトのコンセプトです。
例えば、皆様おなじみのスターバックス。
コンセプトは、『第三の場所』というものなんだそうです。
他のカフェと比べて、フレンドリーな接客や、自由に過ごせるよう設計されている店内。
すべて、コンセプト / カフェの方向性が基礎となってすべてが設計されているからこそ、
第三の場所を提供する場として、価値が浸透し、愛され続けている、と考えるとコンセプトの偉大さを感じませんか?
普段、私たちは消費者としてプロダクトや企業と接していますが、
実際に言葉で表現されたのを見たときに、とても腑に落ちた感覚があります。
また、消臭剤でおなじみ、ファブリーズのコンセプトメイキングは、事象をから、コンセプトを編み出し、価値が付与できるようにプロダクト開発を行ったそうで、
コンセプトは「洗えないモノを洗う」というものだそう。日本人の、匂いに対する意識の強さや、綺麗好きな風潮、来客の際のもてなしに対する気の配り具合から、家具や空間の匂い対策をするプロダクト開発に踏み切ったそうです。
自分自身の価値に目を向ける
プロダクトや企業の実例に触れてまいりましたが、
セルフブランディングという人材的な場面では、実際に会社内や、友人間で、
どんな存在として在るのか、というのは急には決めきれないと思います。
なぜなら、私達には感情や、意思があって、それぞれ、惹かれるものが違い、何を大事にするか、
という価値観が違います。
そこで、鍵となるのが、自分自身の価値や自分の中に眠る物事の基準を発掘する、という観察の作業です。
(詳しい実践については、次週以降のMagazineにて、フレームワーク等を使用してお届けできればと考えていますので、お楽しみに。)
自分自身の観察をする際、私は、よく動詞で物事を考える方法をおすすめしています。
「どんなことをするのが好きか」を振り返ることで、旅が好き→訪ねること(visiting)が好き、と捉えなおしたり。すると、
「訪ねることが好きということは、見知らぬ土地に馴染みやすいのかも」→「異文化に興味があるのかも」→、、→、と、どんどん広がっていきます。
また、友人や、自分のことをよく見てくれている人に、
「何をしているときが楽しそうか」「私に相談するならどんなこと?」など、
自分の興味を第三者視点で捉えてみたり、自分自身の能力について思い切って聞いてみると、
ハッとさせられるようなことがあるかもしれません。
最後に、私が最近出会った問いを。
〈何をして、”ありがとう”と言われるのが嬉しいか〉
すぐに答えが出なくても、ぜひ、この問いを頭に入れながら生活してみてください。
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